サナエトンボ科 タイワンウチワヤンマ
名前にヤンマと入っていますが、サナエトンボ科の仲間です。腹部第8節の膨らみをウチワ(団扇)に見立てての命名です。同じ仲間の ウチワヤンマはこの団扇が少し大きく、黄色の模様の入り方が違うので見分けが出来ます。またよく似た仲間にオオサカサナエ、コオニヤンマなどがいて 紛らわしいです。
タイワンウチワヤンマの成虫は溜池などの水辺周辺を生活圏にし 飛び回っているのですが、この個体は山の裾で見かけたものです、近くに産卵するような環境はないように思うのですが、水辺で羽化して一旦 山裾に移動し、また水辺へと戻っていくのですかね。 あま アキアカネだって避暑のため 標高1000m付近の山の尾根に一旦 移動するのですからね。
大変紛らわしいですが オオアオイトトンボ(♀)ですかね
アオイトトンボ科アオトンボ属のオオアオイトトンボ、アオイトトンボ、コバネアオイトトンボ 3兄弟は大変よく似ていて、成長過程や♂♀がらみもあって にわかトンボファンにとっては困難至極です
アオイトトンボ属は、緑色の金属的な光沢をした、イトトンボ科の仲間より少し大きくて、翅を開いて止まる という特徴を持った仲間です
さて3姉妹の識別の一番のポイントは、翅胸側面の緑色部分(画像では黒く見えている)の翅側先端が鍵型に下方に伸びて 第2側縫線に届くか届かないかです(これが分かり難いのですがね)、オオアオイトトンボは2mmほどの幅をもって下方に伸びて第2側縫線に届いています、アオイトトンボは線ほどの幅で届いています、コバネアオイトトンバは全く届いていません(鍵型になっていない)。あと粉を吹くとか、産卵管がどうとかあるようですがね。オオアオイトトンボはアオオトトンボより少し大きいですが、両者を並べて比較しないとわかりませんね
私的には オオアオイトトンボの複眼はグリーン系、アオオトトンボはブルー系、でも成長過程で変わるのかな?
ため池から少し離れた樹林の日陰に1~2匹、画像はおそらく同一個体、全長40~50mm、アオイトトンボは35~45mm
急流の側で ミルンヤンマに
ヤンマ科ミルンヤンマ、体長70~75mm、ヤンマの仲間では小中型の方です、日本特産種でですが 明治時代日本で活躍した英国の地質学者ミルンに敬意を表して名前に冠されています。そういえば リスアカネの リスも外国の学者さんの名前ですね
画像の個体は羽化直後の様子、未だ飛び立つことが出来ません、成熟すると大きな複眼の色が淡い緑色に変わり、また胸部背中の模様も少し変わった雰囲気に見えてきます
山地の渓流際で見かけましたが、幼虫はこの急流の中で 石などにしがみついて 餌を捕獲しながら 2~3年過ごすそうです
急流と言えば、ムカシトンボもかってこの近くで見たことがありますが、幼虫は同じような環境に育つのですね。またニホンカワトンボが近くのこの急流に潜って産卵しているのを見たこともあります
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