(番外編)スイカズラ と 荒野の決闘
甘い香りを漂わせるスイカズラの花は少し前に終わりましたが(画像は5月下📷)、
先日 TVでジョン・フォード監督の 西部劇名作「荒野の決闘(原題 My Darling Clementine)」(1946年制作)を見ていたら、なんと「スイカズラの匂いがする」というセリフ(字幕)が出てきて ”えっ! スイカズラ” と驚いてしまいました。この映画 昔に何度か見ていますが、このセリフに初めて気付きました。当時のカウボーイたちが スイカズラの香りをかいでいたのでしょうか、また今の日本に咲いているものと同じものなのでしょうか。
場面は物語り中盤、アリゾナ州トゥームストンの街、 のどかな日曜日の朝のこと、 ヘンリー・フォンダ演じる保安官ワイアット・アープと二人の弟が 屋外で教会へ向かう人々を眺めている、と弟の一人が「スイカズラの匂いがする」、ワイアットが「俺だ、床屋でな」と返す、朝一番に床屋できれいにして香水をたっぷりかけられていたのです。そのすぐ後 失意で街を出ようとする 愛しのクメンタインに出合い、そこでも「お花の匂いがする」と言われ「私です」と答える。
そのあと 意思を変えた 愛しのクレメンタインに礼拝に誘われて、喜んで教会へ向かい、有名な 二人だけのダンスシーンが始まるわけです。
クライマックスは ワイアットが、自分の末弟を殺し 牛を盗んだ犯人が、クラントン一家であることをつきとめ、ワイアット3兄弟に ビクター・マチュア演じるドク・ホリディも加わり、クラントン一家との OK牧場の決闘 となるわけです。
ラストシーンは、この町に残り教師になるという 愛しのクレメンタインに、「また牛を連れてこの街に来る」と 約束し、馬に乗って「実にいい名前だ、クレメンタイン」と言い残し走り去っていきます。果てしない広大な荒野を疾走して去って行くワイアットをいつまでも見送るクレメンタインでした。
この物語は1880年代の史実に基づくもので、この 「荒野の決闘」 の前に2作、その後に有名な「OK牧場の決闘 」(ジョン・スタージェス監督1957年作)などつくられています。
「荒野の決闘」の 穏やかでスマートで そして恋には疎い感じのワイアット・アープを演じるヘンリー・ホンダ、 どこか遠くを眺めているような憂いのある表情をみせる ドク・ホリディを演じるビクター・マチュア、どちらもいいですね~。「OK牧場の決闘」の 厳つい感じのワイアットを演じる バーランカスター、切れ味鋭い ドクを演じる カークダグラスも良かったですが、どちらかと言えば前者の方が詩的で静かで何かムードがあって好きです。でも主題歌は「Oh My Darling Clementine 」もよく知られていますが、 何と言っても フランキー・レインの「Gunfight at the O.K.Corral」♪♪ ~がいい響きですね。
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